慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパス
6月19日(木曜日)に慶応大学で講演会(!)をやらせてもらった。
長田有紀子さん、根本ちひろさん(代表)らが主催している文化事業部
というところが開いてくれたんだけれど、今回の帰国中に突然決まったのだった。
何せわずか10日くらい前に知らせを受けた上に、不特定多数の人達を前に
話しをするなんて生徒会(笑)以来の事。
でも、エレキバイオリンでのソロパフォーマンスも講演の最初と最後に
入れてもらえたので「かなり」助かったかも。
とはいえ演奏して頭の回路が音モードなのに、そのあとすぐ話し出すために
言語モードに切り替えなきゃなんないのは、ちとつらかったな。
ま、俺の LIVE での MC が上手くないのも似たような理由からか。
理由になんないか。
お題目は『リアルな生活、リアルなジャズ』。
結構リアルな話しをしたつもりなんだけれど、どうだったんだろう。
慣れない事だもんで、話しが四方八方へ飛び散っていた気がする。
質疑なんかもあって全部で2時間近く話してたんじゃないかな。
みんなよく残って聞いてくれました。
内容に関しては、いずれ文化事業部の HP にアップされるようなので、
気長にお待ち下され。
慶應義塾大学文化事業部 http://www.sfc.keio.ac.jp/bunka/
いろんな種類の質問があって、俺自身がその事に関して深く考えた事がなかったために
まともな答えにならない事もあったんだけれど、それもまた『リアル』か。
(『スリル』てか!)
俺が20歳前後の時って、自分の周りにあまり日本の大学生っていなかったから、
今回の講演会で出会った学生たちの、鋭くてピュアな質問がとても新鮮だったし、
まじめな態度にほんとに感心もした。
実は俺、自分でも話していてその内容や、質疑で学生たちから受けた指摘に対する
自分の意外なレスポンスに驚いたりもしていたのだ。
加えて、この稀な機会にみんなから何か「もらう」ことができたという感触は、
いまの俺の人生における位置を知る意味でも、とても『触発的で刺激的』だった。
ありがとう。
エンディングで再び即興演奏している時、突然雨が降ってきてその音が会場にも
聞こえてきたのだけれど、なんだか演奏が雨にも触発された様な気がして印象に残ってる。
第三の「外からの事件」を共有してるって感覚がインタラクティブでよろしかったね。
いいキャンパスだよ。
講座とかおもしろそうだし、俺もあそこで勉強してみたいんだろうなあ若けりゃ。
お知らせ。
尾島由郎氏が LIVE をするそうです。
詳しくは http://www.st.rim.or.jp/~chainon/index_j.html
8月8日(金曜日)
Salon de "Caresse" 7 @ CHIMENKANOYA
Une robe d'ete(Yoshio Ojima & Satsuki Shibano)
Gallery and Cafe Living Bar
CHIMENKANOYA
東京都中野区江古田4-11-2
Tel:03-3386-3910
いきたいなあ。
先日、『28 DAYS LATER』という Danny Boyle 監督の
作品を見てきた。
あの色彩とか画質感てのは、夢のようだね。
なんか月並みな表現だけどさ。
SAVE THE BOTTOM LINE ! !
なんたるちあ。お久しぶりの事でやんす。
なんだか最近いろいろと忙しかったりしてな。
更新でけへんかったんよ。おう。
突然だが、ダウンタウンはヴィレッジにある歴史的 な LIVE HOUSE
『THE BOTTOM LINE』が、その家主である NY 大学から立ち退きを
言い渡されて今や閉店の危機に「あった」とな、驚くなかれ。
www.bottomlinecabaret.com/index.html
$185000の家賃滞納が原因だと。(家賃月$11000だって。)
ただ現時点では、衛星ラジオ局『SIRIUS RADIO』が週3日のライブ放送権を
条件にこの借金を肩代わりすると名乗りをあげていて、BOTTOM LINE 側と
これらの条件や契約についての協議中とのことだ。
この新たな進展を考慮した大学側も、立ち退き期限を10月23日まで
伸ばしたんだそうな。
それまでにこの家賃滞納問題をなんとかしないとー。
もしこの契約が成立するならば NY 大学側もこの歴史的なクラブを残す事に依存はないらしい。
衛星ラジオ局『SIRIUS RADIO』は、更に NY 大学の学生に$10000の奨学金と、
学生インターンの制度も設置することを企画してるらしい。
うーむ商売上手な。
ボトムラインといやあ、日本でも70年代中期頃 FM で
「LIVE FROM THE BOTTOM LINE」なんて番組があって、俺はよく聞いてたさ。
クロスオーバーって言葉が流行った頃だ。
1974年2月に開店して以来、フォーク、ロック、R&B、ジャズ、クロスオーバー、と
ジャンルを超えたアーティスト達の出演で、ああ、考えてみりゃあここほど
NY ミュージックシーンの匂いをぷんぷんさせて残っている店も、そうあるめえ。
MILES DAVIS の「あの」バンドも74年、75年と出たし。
実は俺も EDDIE PALMIERI のバンドで何回か出た事あるんだ。
なくなってほしくないよう。
『MILES DAVIS/COMPLETE JACK JOHNSON SESSION』5枚組
うわぁー、うわっうわっ。
マイルス・デイビス『COMPLETE JACK JOHNSON SESSION』5枚組を聞いたよ。
うわすごい。
時期でいうと1970年2月から6月にかけてのスタジオ録音。
4枚目と5枚目の『MASK』PART1 と 2 が特によいな。
キース・ジャレット、チック・コリア、ハービー・ハンコックが、
三人一緒にわーわーやっていて、秩序と渾沌の入り交じった、
なんだこれは、天国か地獄かって宇宙。
そこへジョン・マクラフリンとスティーヴ・グロスマンが切り込んでくるし。
お互いみんなよく聞いてるよ。
というか、誰がどの音/どんなソロを弾いているかっていう問題じゃなくて、
自分がそこの「あるべき世界」にどう調和するか、を感じてるって事か。
そこへマイルスが入ってくると、突然銀河が渦を巻いて動き出す。
最近よく思うんだけれど、マイルスが吹いてない時のこのバンドって、
小津安ニ郎の映画世界みたいだ。
その時の主役はあくまで「バンド」という「空間」あるいは「風景」であって、
それぞれのソロイストじゃない。
誰がソロを取っていようといまいと、それぞれの存在、不在にはあまり関係がない。
「場」が主役だからプレーヤーの出す音は、単にその有機体を形成している
エレメントのひとつというか。
だからあってもなくてもその必要がなくちゃならないし。
つまり、その出し入れを自分で判断できる能力が必要になってくる。
例えばそれが、自分の「ソロ」だったとして、
それがたった4小節しかなくてもそれが「非常に健康な状態」ていうか、
「完璧な場」であるなら、それを優先させないといけないわけだな。
「音楽」を取るか「演奏」を取るか。
真っ白なキャンバスに何人かで絵を描いているとして、自分が赤色の担当
だからって、ぜんぶ真っ赤にはならないよな。
はじっこに、ほんの少しさっと赤があるだけで映えることだってあるわけだし。
まいろいろだけど。それを最終的に決定するのがリーダー。
(結局つまりあれは、マイルスのバンドだってこと。
誰がどんなすごい演奏をしようと、それはマイルスの音楽を創り上げるための音、
そのすごい音を創り上げるセンスと実行力を彼が持っていたということ。
だから例えば、最後に彼が「自分のキャンバス」を真っ黒に塗りつぶしたとして、
その下にあったいろんな音色が無意味になるわけじゃないんだ。)
www.savethebottomline.com
その後の『BOTTOM LINE』立ち退き問題は、全く芳しくない。
家主である NEW YORK 大学側との新たな交渉で、大学側が家賃の250%値上げを
要求しているのだ。
『BOTTOM LINE』によると、SIRIUS RADIO との交渉はうまく合意に達したものの、
この大学側の新たな値上げにより、現在未だに必要な額の3分の1しかお金が
用意できていないため、あらゆる方面に募金を募っているとのこと。
小切手ならば、直接『BOTTOM LINE』へ。
Save The Bottom Line, 15 W. 4th St. NY, NY 10012.
詳細は、www.savethebottomline.com.
そのウェブサイトからもカードで募金できるそうだ。
もう時間はないし、ちと存続には絶望的な状況です。
AILE (エル)
先月、日本で発売された AILE のアルバム『PLAY』がいい。
MINMI とか、ああいったブラックな雰囲気のトラックの上で歌う
R&B スタイルにほんと日本語がかっこよくのるようになったなー。
試行錯誤の結果なんだろうか。
AILE の自作の詩が際立って良かったよ。
「WHO AM I 」「COME ON BOY」「MOTHER」の3曲が気に入ってマス。
切実な「自分の言葉」て、心に響く。
作られた虚構の歌なんかじゃなくね。
ほんとに伝えたい事、歌いたい事、がその本人によって歌われた時、
それは売れようが売れまいが、すでに百人力の光を放ってる。
同じ意味で、先日 NY でマスタリングを行った名古屋のラッパー
TOKONA-X のアルバムもすごい、と思う。
日本人ラッパーであんなに言葉が自然に「あたまに流れ込んでくる」
アーティストって初めてでしたね。
すごい才能だと思う。
自分の言葉のベーシックなスタイルである「方言(名古屋弁)」を
プライドにして大切にしているからなのかも。
ラップって「標準語」じゃ全然だめかもしれない。
あ東京だって「江戸弁」?てか、あのべえらんめえ調ならイケルかもな。
やつらの星
うちに植物がやってきた。
てか持ってきたのか。
あいつら、息するんじゃん。
スーハースーハー。
もー。まったく。
タクシーの中で、苦しそうにしてるからよ
息ふ〜って吐きかけてやったりしてさ。
うちに着いてから、コップの水をちょっとまいてやって
肥料もやったほうがいいのか、おい。
ぱたぱた団扇で扇いでまた息吹きかけて。
二酸化炭素がいいっていうしな。
置き場所がないからとりあえず風呂場にいてもらうことにしよう。
夜もおそいしね。
今はバスタブでじっとしてるけど。
すーはーすーはー。
これが勝手に動くどうぶつなんかだったら大変だぞ。
おぉ。
目が覚めてバスルームへ行くと、
なんだかそこだけ空気がすごく澄んでるの。
えらいねえ、自動空気浄化装置なんだね。
濁ったあたまがすっきりするぞ。
太陽を拝ませてやろう。
それにしても、素敵だのお。あんたら。
いずれ枯れるんだろうけどさ。
種とかちゃんとつくっといてね。
2月6日(金曜)@ 吉祥寺サムタイム!
まだ少し先になるけど、2月に東京でライブがあります。
いずれ、トップページでもアップしますがね。
以下が情報です。
2月6日(金曜)@ 吉祥寺サムタイム(www.sometime.co.jp/sometime/)
定村史朗(Vl)
今泉正明(P)
納 浩一(B)
本田珠也(Drs)
1st Set starts @ 7:30 PM
ぜひみなさんお誘い合わせの上、でなくてもいいけど、来てくだせい。
今回のは、2001年7月にキャンセルになってしまったアレの
雪辱戦てことになるのかな。
おまけに2月9日には NY で『ついに!』永住権の面接が待っているのだ。
なんたる奇縁てか奇遇つか妙にふくざつ。
ライブの翌日か翌々日に即帰米だあっ。
ま問題なくいけば、そこですぐもらえるって事になるらしい。
苦節6年(!)か。